ゼロ・プレイヤー
初めてコンウェイのライフゲームで何時間か遊んでみた時、それは自然を模倣した素晴らしい創作物であり、運命のすべてがここに構築されているという印象を受けた。ライフゲームは私たちの世代にとってのMinecraftのようなものだった; エレガントで、2Dで、白黒、そしてゼロ・プレイヤー、ソーシャルじゃないバージョンのMinecraft。シンプルなルールから"命"のようなものが立ち上がる; カンバスの上のカオスと相互作用による自己複製構造が。ここ数年、私はライフゲームのヴァリエーションについて考えてきた。そしてこれからはそれらについて探求をしていきたいと考えている。
歩くロシア人形
このビデオで示されているように、ライフゲームは入れ子構造を取ることができる。それはライフゲームが無限階層の入れ子にすることができ、フラクタルライフゲームをも作ることができるということである。またそれはライフゲームを再帰的に実行することも可能であり、例えば最高階層の入れ子は最低階層の入れ子のセルと相互作用しているということ、言うなれば"世界を包むドロステ"のようなものである。これを可視化することは[ドロステの]グリッドを曲げてみてたときと同じくらい面白いものになるだろう。メタく言えば、ドロステチックな方法とは、ライフゲームを作るためにマインクラフトでやるというようなことだ。
離散から連続へ
ふつうライフゲームは離散的なセルを整数を用いて[表現した]グリッド上で実行される。しかしながら、離散的なブロックを浮動小数点を用いて連続的にすることによってより自然に似かよった結果を得ることができる。直感的に、これは離散的なライフゲームという古典的な方法と比べて、自然を[表現するための]ずっと高い自由度を(無限大かプランクスケールのグリッドほどではないが)持っていることがわかるだろう。ここで視点を自然における生物に移すと、このJamie Zawinskiの創りだした浮動小数点によるシミュレーションはこれに(このやり方では)驚くべきほど似かよっている。
量子ライフゲーム
私はライフゲームにおけるそれぞれのセルが量子ビットによってモデル化できないかどうか疑問に思い始めた。ここにいかにして3Dのセル・オートマトンが動作するか説明した素晴らしいページがある。Zawinskiの浮動小数点シミュレーションと量子の領域横断的にN次元*1の量子ライフゲームを視覚化してみるのも面白いかもしれない。
ライフゲームの印刷
ライフゲームの興味ある形を作るのには時間がかかる。Gollyというプログラムを使えば時間を節約することもできる。Tom Robinsonは2Dライフゲームの汎用的なテキスト&イメージプリンターを開発した。3Dのプリンターについては寡聞にして知らない。とはいえ、Paul Slocumは物理的に3Dライフゲームを印刷している。
勝手に翻訳。年初らしい意気込みに当てられてちょっといいなと思ったので。
Golly
ところで上の記事で紹介されているGollyは面白いですよ。
ダウンロードは以下のページから行うことができる。
多数のサンプルが同梱されているので、それを動かして眺めているだけでも楽しいですね!
でもここではもうひとつ上で紹介されていたTom Robinsonの汎用プリンタをつかって好きな文字を生成するライフゲームを作ってみよう。
Game of Life text and image generator generator | tlrobinson.net blog
tlrobinson/life-gen · GitHub
ちなみに実行にはRubyとRMagick(ImageMagick)を利用しているので注意。
テキストから作りたい場合は実行時に次のようなオプションを渡すようにする。
> ruby -s [text] [output]
画像を入力したい場合、
> ruby -i [imagePath] [output]
という感じで。
こうして作ってみたのが以下の動画。撮影の手際が悪くて申し訳ないけど、ちゃんと文字が生成されていますね。ちなみに録画にはamareccoを使ってみました。便利ですね! こんな素晴らしいソフトを作って下さった製作者様に感謝! とは言いつつちゃっかりロゴは消してありますけどね!
画像のライフゲーム化はWindows機へのrmagickのインストールがコケて心が折れたので割愛します。
いやーライフゲームって本当にいいものですね。ちなみにニコニコ動画のこのライフゲームシリーズはとてもためになるのでおすすめです!
*1:Intrinsically universal n-dimensional quantum cellular automata, Pablo Arrighi, Jonathan Grattage (pdf)
*2:訳注:よくわからない。この人のことかな?Max Atkin's homepage at Theoretical Physics, Oxford